結論から言う。冬に食欲が増えるのは意志が弱いからではなく、体の仕組みとして起こりうることだ。日照時間の短さ、寒さ、イベントの連続——これらが食欲を押し上げる背景になっている。
仕組みを理解すれば、対処も見えてくる。以下で、冬の食欲増加の背景と、現実的な対処法を整理する。
冬に食欲が増える3つの背景
日照時間の短さ:一般に、日照時間が短くなるとセロトニンの分泌が減り、炭水化物への欲求が高まりやすいとされる。冬に甘いものやパンが食べたくなるのは、この仕組みが一因と考えられている
寒さによるエネルギー需要:体温を維持するためにエネルギーが必要になり、食欲が増すという説がある。温かい食事や高カロリーなものを求めやすくなる
イベントの連続:忘年会・クリスマス・正月と、食べる機会が途切れない。環境的に食べる量が増える
食欲の仕組みそのものは別記事で解説している。(→ /appetite-control-background/ で食欲の背景を解説)
冬の食欲への対処
たんぱく質を先に取る:炭水化物への欲求が強い時期だからこそ、たんぱく質で満足感を先に得る
温かい汁物を活用する:鍋やスープは満腹感が出やすく、たんぱく質も取りやすい
間食を置き換える:甘いものが食べたくなったら、ナッツやヨーグルトに置き換えるだけで質が変わる
日光を浴びる:午前中に少しでも外を歩く。日照時間の短さへの対処として
食事の整え方は別記事で解説している。(→ /mounjaro-meal-guide/ で食事の整え方を解説)
生活習慣で抑えきれない場合
工夫しても食欲が強すぎて抑えられない場合、それは意志力の問題ではなく、ホルモンレベルの課題かもしれない。GLP-1受容体作動薬は食欲を仕組みで穏やかにするため、冬の食欲増加に対しても整えやすくなる面がある。
冬前に始めておけば、食欲が穏やかな状態でイベントシーズンを迎えられる。(→ /winter-prep-start-now/ で冬前の準備を解説)
ただし、マンジャロは2型糖尿病の治療薬であり、体重管理目的の使用は適応外使用にあたる。使用の可否は医師が判断する。
よくある質問
Q. 冬に食欲が増えるのは普通ですか?
A. 日照時間の短さや寒さの影響で食欲が増すことは、体の仕組みとして起こりうることです。意志が弱いわけではありません。
Q. 甘いものが無性に食べたくなります。
A. セロトニンの減少が炭水化物への欲求を高めるとされます。たんぱく質を先に取り、間食をナッツ等に置き換えると質が変わります。
Q. 工夫しても食欲が抑えられません。
A. ホルモンレベルの課題かもしれません。食欲の仕組みに作用する医療的な選択肢を医師に相談してみてください。
安全性に関する重要なお知らせ
適応外使用について
マンジャロ(チルゼパチド)は日本国内で2型糖尿病の治療薬として承認された医薬品です。体重管理・ダイエットを目的とした使用は、承認された効能・効果の範囲外(適応外使用)にあたります。肥満症に対してはチルゼパチド製剤「ゼップバウンド」が別途承認されています。いずれの使用も医師の診察と判断が前提です。
医師の診察が必須
本剤は処方箋医薬品です。使用の可否、用量、継続・中止の判断は、必ず医師の診察を受けたうえで行ってください。
個人間売買・個人輸入の警告
医薬品を個人間で売買・譲渡する行為、および海外からの個人輸入は、偽造品の混入や健康被害のリスクが極めて高く、推奨できません。入手は必ず国内の医療機関を通じて行ってください。
副作用について
主な副作用として、吐き気・下痢・便秘・腹部不快感・食欲不振などの消化器症状が知られています。重大な副作用として低血糖や急性膵炎などが報告されています。気になる症状があらわれた場合は、速やかに処方医へ相談してください。
参考文献
・日本イーライリリー株式会社「マンジャロ皮下注アテオス 添付文書」
・独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)医薬品情報
・厚生労働省 e-ヘルスネット(季節・日照と健康に関する情報)