結論から言う。「痩せて筋肉や骨まで落ちてしまわないか」という不安は、40代・50代では理にかなった懸念だ。一般に、急激な減量や加齢に伴い、筋肉量は落ちやすくなるとされるからだ。
だが、これは守り方を知っていれば対処できる面がある。鍵は、たんぱく質を確保し、無理のないペースで減らし、できる範囲で体を動かすこと。以下で、中高年が痩せるときの現実的な守り方を整理する。
なぜ「筋肉が落ちる」と心配されるのか
減量では脂肪だけでなく筋肉も一緒に減ることがある、と一般に知られている。とくに食事量が大きく減ると、筋肉の維持に必要なたんぱく質が不足しやすい。加えて、加齢そのものによっても筋肉量は緩やかに低下していくとされ、中高年ではこの二つが重なりやすい。
落としたいのは脂肪であって、体を支える筋肉ではない。だからこそ、減量の過程で筋肉をどう守るかが、この世代では特に大切になる。
守りの基本はたんぱく質
筋肉を守るうえで最も意識したいのが、たんぱく質の確保だ。マンジャロで食欲が抑えられると食事量が自然に減るため、意識しないとたんぱく質が不足しやすい。鶏むね肉や魚、卵、大豆製品などを、量が減っても毎食取り入れたい。食事の整え方は別記事で詳しく扱っている。マンジャロ使用中は何を食べる?食事制限の要否と栄養の整え方
食事だけで足りない場合の補助の考え方も含め、自分に必要な量が気になるときは医師に相談するとよい。
ゆるやかな減量と、できる範囲の運動
急激に減らすほど筋肉も巻き込まれやすいと考えられている。だからこそ、無理のないペースでゆるやかに減らすことが、筋肉を守る面でも理にかなっている。あわせて、ウォーキングや軽い筋力維持の運動を、できる範囲で取り入れると、筋肉の維持を後押ししやすい。
骨への影響が気になる場合も、基本は同じで、栄養と適度な活動が土台になる。ただし、骨や筋肉に関する具体的な評価や心配な症状は、整形外科など専門領域にまたがるため、断定せず専門医に相談するのが確実だ。
不安が強いときは医師に共有する
中高年の減量では、筋肉や骨への不安を一人で抱え込むより、医師に共有しておくほうがよい。進め方やペースを一緒に考えてもらえるし、必要なら専門的な評価につなげてもらえる。なお、マンジャロは2型糖尿病の治療薬であり、痩身目的の使用は適応外使用にあたる。
よくある質問
Q. マンジャロで筋肉は落ちますか?
A. 減量では脂肪とともに筋肉も減ることがあると一般に知られています。たんぱく質の確保とゆるやかな減量、運動で守ることが基本です。
Q. 骨が弱くなりませんか?
A. 心配な場合は栄養と適度な活動が土台になります。骨に関する具体的な評価や症状は整形外科など専門領域にまたがるため、専門医に相談してください。
Q. どれくらいたんぱく質を取ればいい?
A. 必要量は体格によって異なります。食事で取りきれない場合の補助も含め、気になるときは医師に相談しましょう。
Q. 運動はした方がいいですか?
A. できる範囲のウォーキングや軽い筋力維持の運動は、筋肉の維持を後押ししやすいとされます。無理のない範囲で取り入れましょう。
Q. プロテインを使ってもいいですか?
A. 食事でたんぱく質を取りきれない場合の補助としては選択肢になります。まずは食事からの確保を基本に、必要量が気になるときは医師に相談しましょう。
安全性に関する重要なお知らせ
適応外使用について
マンジャロ(チルゼパチド)は日本国内で2型糖尿病の治療薬として承認された医薬品です。体重管理・ダイエットを目的とした使用は、承認された効能・効果の範囲外(適応外使用)にあたります。肥満症に対してはチルゼパチド製剤「ゼップバウンド」が別途承認されています。いずれの使用も医師の診察と判断が前提です。
医師の診察が必須
本剤は処方箋医薬品です。使用の可否、用量、継続・中止の判断は、必ず医師の診察を受けたうえで行ってください。
個人間売買・個人輸入の警告
医薬品を個人間で売買・譲渡する行為、および海外からの個人輸入は、偽造品の混入や健康被害のリスクが極めて高く、推奨できません。入手は必ず国内の医療機関を通じて行ってください。
副作用について
主な副作用として、吐き気・下痢・便秘・腹部不快感・食欲不振などの消化器症状が知られています。重大な副作用として低血糖や急性膵炎などが報告されています。気になる症状があらわれた場合は、速やかに処方医へ相談してください。
参考文献
・日本イーライリリー株式会社「マンジャロ皮下注アテオス 添付文書」
・日経メディカル 処方薬事典「マンジャロ皮下注2.5mgアテオス ほか」
・独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)医薬品情報
・厚生労働省 e-ヘルスネット(加齢に伴う筋量・骨の変化、サルコペニアに関する情報)